集合住宅のリニューアル
- 2024.07.10
|露出ステンレス配管
配管は意匠(デザイン)の関係から、人目に触れないように壁内に施工されるのが一般的です。
新築案件で壁内に隠ぺいされた配管は、更新工事をする場合、間仕切り壁等を剥がす作業が必要になってきます。
配管がコンクリート埋設されている場合は、剥がすのに苦労するでしょう。
さらにコンクリートの壁が構造体としての働きをしているため、手を加えることにより耐震強度に影響を及ぼしてしまう可能性もあり、非常に厄介です。
また、壁を壊すことになれば、当然新たに造形する必要がありますので、工事費用も馬鹿にはなりません。
配管リニューアルをする際に、上記が懸念される場合、壁を壊さない「露出配管」が検討されます。
ステンレス鋼鋼管は見た目がきれいなので、露出されていても景観を損なわない場合があり、「露出配管」は「ステンレス配管」であることが多いです。
|集合住宅のリニューアル
集合住宅のリニューアル工事で「露出ステンレス配管」が検討されるケースがあります。
例えば、「UR都市機構」様 の集合住宅ではコンクリート埋設配管が多いことから、配管リニューアルの際に既設の配管は埋め込んだままにして、新たにステンレス配管を「露出配管」として新設する場合が多いです。
壁を壊さずに配管を更新することができるので、工事自体の工期を短縮でき、工事費用も抑制可能です。
「UR都市機構」様では、新設される「露出配管」にはプレス式継手の「モルコジョイント」を使用いただいていますが、パイプは配管の化粧材も兼ねて、「被覆ステンレスパイプ」を使用する場合があります。
「被覆ステンレスパイプ」はステンレス鋼鋼管の外面に被覆材が施されている製品で、独立気泡の断熱層と表皮の被覆により、吸水・吸湿を防止します。
屋内配管用に製品化されたパイプで、集合住宅のリニューアル工事に持ってこいの製品です。
尚、継手部分は同色の「モルコカバー」をご使用いただけます。
(モルコカバーはモルコジョイントとダブルプレスを採用した場合に使用可能です)
|被覆ステンレスパイプによる公営住宅のリニューアル工事
「UR都市機構」様と同じように、多くの事業体様の公営住宅においても、「露出ステンレス配管」で配管リニューアルを実施されています。
「被覆ステンレスパイプ」とプレス式継手(モルコジョイント 及び ダブルプレス)の組み合わせで、ご採用いただいた事業体様の一部をご紹介します。
被覆ステンレスパイプの公営住宅採用実績
群 馬: | 群馬県・高崎市 | 広 島: | 三次市 |
埼 玉: | 埼玉県 | 福 岡: | 福岡県・福岡市・北九州市・久留米市 |
千 葉: | 千葉県 | 佐 賀: | 佐賀県・佐賀市 |
静 岡: | 富士市 | 長 崎: | 長崎県 |
愛 知: | 愛知県 | 熊 本: | 霧島市 |
鳥 取: | 鳥取県 | 鹿児島: | 鹿児島市 |
島 根: | 出雲市 | 沖 縄: | 沖縄市 |
*被覆ステンレスパイプの保温性能は寒冷地仕様ではありませんので、北海道・東北の採用実績はありません。
公営住宅の配管リニューアル工事で、事業体様が最も気にされる部分の一つが「工期」とのことです。
住人さんが住まわれている状況下で「如何に短期間で工事を完了できるか?」が重要になってくるそうです。
「露出ステンレス配管」でのリニューアル工事の場合は、前述したように壁を壊す必要がなくなるわけで、「モルコジョイント」や「ダブルプレス」といったプレス式継手を新設配管に採用すれば、施工に時間がかかるということはありません。
また、ステンレス配管の施工においては、油や接着剤等を使用しませんので、工事の前に住人さんが部屋内を必要以上に整理する必要もありません。
これまで採用いただいた事業体様の工事では、1部屋のリニューアル工事は僅か数日間で完了しております。
集合住宅の配管リニューアル工事の際には、是非「露出ステンレス配管」をご検討ください。
takahiro suzuki