SDGs芸人「富所 哲平」様
- 2022.01.14
|SDGs芸人の存在
ベンカンでは、2016年に経営理念を見直し、SDGsの考え方を反映させました。
しかし、当時の社員のほとんどが理解どころか認知すらしていない状態でした。
それでも、そもそもの事業が貢献度が高いと考えていたため、実直に事業に取り組むと共に、継続的に勉強会を開催していました。
2020年11月のことです。
地道ながらベンカンのSDGs活動を耳にされたFMぐんまの番組「群馬SDGsリポート」から取材を受けることになったのです。
その際のパソナリティーが、お笑い芸人の富所さんでした。
ところが、その富所さんこそ、お笑い芸人の枠を超えた、SDGs芸人だったのです。
そこで、今回は、ベンカンに良い刺激を与えていただいている富所さんをご紹介させていただこうと思います。
【プロフィール】
群馬住みます芸人 アンカンミンカン 富所哲平(とみどころてっぺい)
群馬県みどり市出身みどり市在住、37 歳 妻、娘2人
桐生高校普通科卒業、国⽴千葉大学法経学部法学科卒業。
ぐんま特使、みどり市観光大使、環境カウンセラー、お笑いヨガリーダー、レクリエーション介護士、ぐんまSDGs連絡協議会 他
Instagram https://www.instagram.com/tomitetsu823/
YouTube「とみちゅーぶ」https://www.youtube.com/channel/UCE-sXMRRK7Qi7hC35P3038A
Twitter https://twitter.com/tomitetsu823
|SDGsとは
群馬住みます芸人アンカンミンカンの富所哲平です。
産業革命以降、豊かになり過ぎた人間の環境破壊によって、地球は大きくバランスを崩し始めています。
その影響は深刻で、気候変動、自然災害、貧困、テロ、ウイルス感染症に至るまで、僕たちの日常にも大きな影響が出てきています。
そんな中で、2015 年に世界中の偉い人が集まって「すべての人が幸せに暮らせる世界、社会をつくるための、未来に向けた約束のカタチ」としてSDGs(エスディージーズ)が生まれました。
SDGsは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発のための目標)」の略です。
また、最後の小文字のsは、目標が複数であることを意味します。
具体的には、環境・社会・経済など様々な17 の目標があります。
しかし、地球に住む以上、それらをバラバラに考えずに、みんなが何かしらの目標に関わって、地球を未来へつないでいく大きな目標のもとで、できることにできる限り挑戦していくことを意図しています。
決して難しく考えずに、タバコのポイ捨てやめようだったり、ゴミの分別しようだったり、お友達と仲良くしようだったり、それこそ自殺減らそうとか、児童虐待、動物虐待をなくそうだったりのが大なり小なりのすべてがSDGsです。
僕的には、感性を磨いて、人としてあるべき姿というか、みんなそれぞれがそれぞれでちゃんと考えて、支え合い助け合い、気持ちよく生きましょうというのが、ざっくりとした説明になります。
|SDGsマインド
僕が思う、SDGsが示す6つのマインドを紹介したいと思います。
① 立場の異なるもの同士の共通言語
SDGsでは、何を今さらっていうような、当たり前の理想が並べられています。
でも、そんな当たり前のことができていないからこそ、地球に住む全ての人が当事者として共有し、それぞれの立場で、それぞれのやれることを、それぞれがやれる限り、頑張るとなります。
② 見える化、共有
手元のミクロ的な視点である「現状把握(やっていること)」と、大きく広い、マクロ的な視点である「ビジョン(目指す方向)」が共有が大切です。
結局、人間、想いを口に出して見える化しないと伝わらないです。
そこから「集団」が「組織」になり、メンバーのそれぞれが主体性を持って能動的に動きやすい環境に近づきます。
③ “じぶんごと”としてとらえる、当事者意識
多様性、ダイバーシティー、インクルージョンなど、100人いれば100通りの人生。
それに伴って、現代社会の問題の多くは、ジグソーパズル型の問題(足りないピースをひとつずつはめていけばいずれ完成する)から、ルービックキューブ型の問題(様々な状況が複雑に絡まり合っているため、多面的な広い視点でのアプローチが求められる)に変わってきています。
これを解決できるのは、ひとりひとりが当事者意識を持って、ボトムアップで能動的に動き、自分で判断・決断をしていくことです。
④目標の宣言
人は得てして、昨日より今日、今日より明日と、前向きな目標を持って生きているもんだと思いますが、「私はやるんだ」っていう目標の宣言をもって、それを確実に行動に起こしていくことができます。
目標の宣言をすることで、ひとりひとりの、組織としての行動のギアが上がります。
それによって、一旦、互いの利害関係を横に置いて、世界が一つにつながることができます。
⑤「世界はつながっている」そして「私も起点」、「私も起点」そして「世界はつながっている」
サステナブル(持続的)に地球を未来へつなげていくには、「サステナブル」という言葉の意味を正確に掴んでおかないといけません。
それぞれの立場でそれぞれがやれることをやれる限り、③当事者意識を持って自分で考えよう。そのためには、知ることを知って、②可視化して共有して、④目標を宣言して行動に移し、①共通言語でつながっていく。
まだまだ見えづらい状態ではあるけれども、感性の磨かれた主体的市民の選択のひとつひとつが世界の進む方向としっかりつながっているのです。
⑥バックキャスティング、レバレッジ理論、対症療法と根治
大量生産・大量消費の時代から、良いものを長く大切にするような豊かさの価値観が見直される時代への移行タイミングがきています。
SDGsは、そんな時代に合わせて、バックキャスティング、レバレッジ理論、対症療法と根治を提案します。
時代に乗っていくために、視野を広げる、選択肢を増やす、そんな効果があると思います。
選択肢を増やして、①~⑤で培った基礎を活かして⑥で未来を創っていくような大枠で僕はSDGsと向き合っています。
https://www.benkan.co.jp/column/5879.html
|企業が取り組む意味
大量生産・大量消費の時代が限界を迎えようとしているタイミングで、新しい世界のカタチ、人類の目指す方向、人としてのあるべき姿、豊かさの価値観を、新たに考えるため対応していくためのツールとして大きな役割を担うのがSDGsです。
その意味でも「地球」を「企業」に置き換えて、SDGsマインドを実践することで得られる効果が、企業がSDGsに取り組む、真なる意義で、使命です。
また、外向けの、ブランディングとしてのSDGsももちろん大事で、それによってSDGsマインドが広がり、新たなつながりや、自社の現状分析である”棚卸し”が行われることも必要です。
SDGsとの出会い方、すっごい大事なんです。
指示、強制された時点で、“成り難い”ものだと思います。
あなたが、これは3番、これが8番て思ったならそれはそれで正解です。
しかし、社内の別の人と話してみると、あなたが3番と思ったものは、その方にとっては2番かもしれない。
あなたが8番と思ったそれを、その方は知らないかもしれないのです。
これが社内の取り組みが、SDGsをツールに可視化されていく状態です。
一つの取り組みが多面的に再構成されていくだろうし、私が知らなかった取り組みが共有されることもあるだろうし、同じ取り組みの捉えるスケールにも個人差があるでしょう。
同じ番号内で連動できることも出てくるだろうし、会社としての得意不得意、個人としての得意不得意も見えてくるかもしれない。
そして、おそらく、これを繰り返すことで、仕事が、会社が、”じぶんごと化”されていくであろうことは想像に難しくありません。
あの人の考え方、あの人の普段やっていること、あの人の得意不得意、それらについての自分の見解、これによって現状が可視化・共有されました。“じぶんごと化”のスイッチで、自発的、能動的な態勢が取れました。
あとはビジョンとして、みんなで目指す”一番星”を据えるだけ。
ここでパッと書いたように、簡単なことではありませんが、これが企業におけるSDGsの本質で、これはそのまま、僕たち一人一人が、与えられた命を、どう使って、どう未来につなげていくのかってところに通じるのかなと思います。
未来を創るのは「ひとりの100歩ではなく、みんなの1歩」。そしてそれは間違いなく「あなたの1歩」です。
僕はやります。
以上、富所さんのSDGsに対するお考えの一部をご紹介させていただきました。
社会における存在意義を示せる企業であることが、サステナブル企業になることが出来る条件であると考えております。
その意味でも、事業を通してばかりではない社会貢献活動の推進が重要視されてくると捉えております。
しかし、お恥ずかしながら、現状でも、まだまだ、社内活動の域を抜け切れていないのが、正直なところです。
対して、身近に富所さんの様な切り口で、気づきを与えてくれる存在がいること自体、とてもラッキーだと思っています。
正直、威張れるような大きな貢献はできませんが、ベンカンが、やれることを、やれる限りやることを宣言致します。