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コラム

曖昧だった締付基準を明確に!「BKジョイントⅡの新基準」

  • 2021.02.18
  • カテゴリ: 品質|Quality

|振動試験(ステンレス協会規格 SAS322準拠)

 

ステンレス協会では「一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手性能基準:SAS322」を制定しています。

協会(SAS322)の認定を受けるには、その性能基準を満たすために様々な試験をクリアする必要があり、その一つに振動試験があります。

 

ステンレス協会が定める振動試験は、管を管継手に接合し、水圧2.45MPaを加えた状態で振り幅±2.5mm、振動数600回/分にて100万回の振動を与え、結果、漏れや抜け等があってはならないとされています。

 

ベンカンには様々な接合方式のメカニカルジョイントがありますが、ステンレス鋼鋼管対応の製品は全てSAS322の認定品です。

 

プレス式継手の「モルコジョイント」「ダブルプレス」は専用締付工具の強い力でプレスを行い、しっかりと接合されますので、どちらかと言えば振動に強い接合方式の製品だと言えます。

 

▲SAS322準拠の振動試験(継手はBKジョイントⅡ)

対して、拡管式継手は管を拡管する工程は専用工具を使用しますが、配管接合自体は、作業者がパイプレンチを使用して袋ナットを締め付けて接合します。

パイプレンチで締め付けるという事は、締付けと反対方向に力が加われば接合部が緩む可能性があるということです。

従いまして、拡管式継手を安心してお使いいただく為には、振動に対して強いかどうかが重要であると言えます。

 

ベンカンの販売する拡管式継手「BKジョイントⅡ」、「BKジョイント」はステンレス協会が定める振動試験を難なくクリアしておりますので安心してお使いください。

(施工時、袋ナットを最後まで締め切っていただくようお願い致します。)

 

*振動試験を始めとするSAS322準拠の性能試験等のデータは、こちらから登録いただくことにより ダウンロードが可能です。

 

 

 

 

|微振動試験(ISO 14903 性能証明)

 

▲ ISO14903に基づく微振動試験(BKジョイントⅡ)

ベンカンでは、建築現場における予想し得ない事象においても、可能な限り対処できる製品づくりを心がけていますので、ステンレス協会で制定される試験以外にも過酷な条件の試験や実験を実施しています。

 

振動に関する試験についてもあらゆる実験を行っており、国際標準化機構 ISO 14903の性能証明に基づく微振動試験もその一つです。

 

 

<ISO 14903 条件 微振動試験概要>

周波数:200Hz

変位量:0.30mm(全振幅)

加速度:24.17G(237.02m/s²)

試験回数:200万回

 

 

▲ 試験後に袋ナットの緩みは見られない

本試験において、ベンカンの拡管式継手は袋ナットの緩み抑制機能を持つ「BKジョイントⅡ」はもちろん、旧型の「BKジョイント」についても緩み等は見られませんでした。

 

施工時に袋ナットを最後まで締め切っていただけさえすれば、ウォーターハンマー等の強い衝撃に対しても十分に耐えうる接合強度を備えているものと考えております。

(袋ナットを最後まで締め切っていただくようお願い致します。)

 

尚、プレス式継手の「ダブルプレス」もについても同様の試験を行いましたが、漏れや抜けなどの異常は見られませんでした。

動画にてご確認ください。

 

 

 

 

|加速振動試験(米国航空宇宙規格 NAS 3350準拠)

 

▲ NAS3350準拠の加速振動試験(継手はBKジョイントⅡ)

その他にも米国航空宇宙規格で規定されている試験も実施しています。

 

NAS3350(National Aerospace Standard)の加速振動試験は、米国航空宇宙規格で規定されている ねじの緩み止め評価試験です。

 

 

<NAS 3350 準拠 加速振動試験概要>

周波数:30Hz

変位量:11.40mm(全振幅)

衝撃幅:19mm

試験回数:3万回

 

 

▲ 試験後にチェックラインにズレはなく、緩みは見られない

こちらの試験においても拡管式継手の「BKジョイントⅡ」や「BKジョイント」の袋ナットが緩まないことを確認しております。

 

また、プレス式継手の「ダブルプレス」や ワンタッチ式継手「EGジョイント」についても同様の試験を実施しましたが、緩みや抜け等の不適合は見られませんでした。

 

製品、特に袋ナットを締め付ける接合方法の拡管式継手において、これらの振動試験をクリアできたことは、お客様にお薦めする際の自信につながります。

 

 

 

 

|振動に強いBKジョイントⅡの接合締付基準

 

拡管式継手の接合において、最後まで袋ナットが締まり切っているかどうかは、振動や衝撃に対する緩み抑制力にも大きく影響することから、とても重要なポイントです。

しかしながら、袋ナットが締まり切っているかどうかを目視で判断することは難しく、締付具合に関して少し曖昧な基準とせざるを得ませんでした。

 

その中で、ベンカンは袋ナット緩み抑制機能を装備する「BKジョイントⅡ」を開発しました。

袋ナットの先端部に返しを付け、緩み抑制力を向上させることで、曖昧だった締付基準に関して、明確に指針を打ち出すことができました。

 

 

BKジョイントⅡの接合締付基準

【施工指針】

袋ナットを継手本体に最後までしっかりと締め切る。

その後、継手を正面から見て確認リングが見えなくなったことを確認する。

 

【管理指針】

継手を正面から見て確認リングが見えなくなったことを確認する。

*本締め後に確認リングが見えている場合は、必ずやり直しをお願いします。

*本締め後は必ずチェックラインを引いてください。チェックラインがないものは保証対象外といたします。

 

もちろん、最後まで袋ナットを締め切っていただく意識を作業者の方には持っていただかなければなりません。(施工指針)

ポイントは、管理指針として、継手正面から見た時に確認リングが見えない状態まで締まっていれば、保証対象としていることです。

最後まで締まり切っているかどうかではなく、確認リングが見えるか見えないか?

管理される方は容易に施工管理ができるようにしております。

 

袋ナット緩み抑制機能を装備する「BKジョイントⅡ」は、振動に強く、施工管理を容易にする拡管式継手として認識いただければ幸いです。

 

 

袋ナット緩み抑制機能を強化「BKジョイントⅡの性能」

 

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Yutaka Kakegawara


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