やり取りソケット
- 2017.07.07
- カテゴリ: 製品|Products
|配管施工の地獄配管
配管施工を行う際は、配管を一方向から追って施工するのが一般的です。
しかし、現場の状況次第で、稀に双方向から施工せざるを得ない状況が出てきます。
その場合、それぞれの配管の末端を継手で繋ぐ箇所があります。
継手の構造にも寄りますが、本体にパイプを差し込むタイプの継手を使用した際に、配管の両側を固定されて最後の接合箇所に継手が入らなくなってしまう俗にいう「地獄配管」となってしまう可能性があります。
|やりとりソケット
ベンカンのメカニカルジョイント製品である、「ダブルプレス」、「モルコジョイント」、「EGジョイント」、「CUプレス」には、「ベアソケット(BS)」がラインナップしております。
左の画像は、ダブルプレスの「ベアソケット(BS)」(画像:上)と「ソケット(S)」(画像:下)です。
「ベアソケット(BS)」には、「ソケット(S)」の中央に設けられた、継手本体にパイプを差し込んだ際のストッパーがありません。
また、「ソケット(S)」に比べて、その配管軸方向に対して長めに設計されています。
これによって、双方向から来た配管をやりとり調整することが可能な「やりとりソケット」となります。
|施工手順
右図は、「ダブルプレス」の「ベアソケット(BS)」の施工手順です。
①ラインマークする
双方のパイプの管端に「ラインマーク(差し込み代)」を罫書きます。
②「ベアソケット(BS)」を差し込む
一方のパイプに「ベアソケット(BS)」の継手本体の全てを差し込みます。
③ラインマークされている箇所まで「ベアソケット(BS)」を戻す
もう一方のパイプをセッティングし、「ベアソケット(BS)」をラインマーク位置まで戻します。
④専用締付工具にてプレスして施工完了
「ベアソケット(BS)」に対して、双方のパイプが「ラインマーク(差し込み代)」まで差し込まれていることを確認して、専用締付工具にて指定箇所をプレスします。
|地獄配管・改修工事へのご提案
「ベアソケット(BS)」の施工手順は、基本的には、プレス式のメカニカルジョイントである「ダブルプレス」、「モルコジョイント」、「CUプレス」は共通です。
但し、ワンタッチ式の「EGジョイント」に関しては、専用締付工具によるプレスは必要ありませんが、パイプを差し込んだ後に位置調整するために移動させる上で、専用取外治具「リムーバー」が別途必要になります。
また、同じベンカンのメカニカルジョイント製品でありますが、継手の構造上、「BKジョイント」にはラインナップされておりません。
「BKジョイント」をご採用いただいた現場で、同様の問題が生じた際には、専用工具を必要としない「EGジョイント」の「ベアソケット(BS)」のご利用をご提案させていただいております。
また、地獄配管の対応だけではなく、既設配管のライン換えや配管途中から枝出しをする場合などの改修工事などにもご利用いただくと便利です。
是非、今後の施工の際に「やりとりソケット」である「ベアソケット(BS)」のご利用をご検討下さい。
toshinori tanaka