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コラム

ねじ接合

  • 2018.02.09
  • カテゴリ: 施工|Construction

|ねじ規格

 

ねじ配管の接合方式の代表の一つが「ねじ」接合です。

 

この配管の「ねじ接合」に用いられるねじの規格は、大きく分けて「管用平行ねじ(Gねじ)」と「管用テーパねじ(Rねじ)」との二つがあります。

 

配管用ねじの JIS 規格  おねじ  めねじ
 管用平行ねじ  JIS B 0202  G  G
 管用テーパねじ  JIS B 0203  R  Rc、Rp*

*管用テーパめねじには、管用テーパめねじ(Rcねじ)と

 管用平行めねじ(Rpねじ)があります。

 

 

1. 管用平行ねじ(Gねじ)

「管用平行ねじ」は、「管用平行おねじ(Gおねじ)」と「管用平行めねじ(Gめねじ)」があり、ねじは管に平行に切られており、ゴム製などのガスケットにより止水性能が得られます。

 

ベンカン継手 Gおねじ Gめねじ
 モルコジョイント  ASJオス、AEJオス  US、90U、MTS、MTE
 BKジョイントⅡ      -   KⅡMS
 EGジョイント  EGUS  EGUS

 

 

 

2. 管用テーパねじ(Rねじ)

「管用テーパねじ」は、「管用テーパおねじ(Rねじ)」と「管用テーパめねじ(Rcねじ)」があり、ねじは先細りのテーパ形状に切られており、ねじ山に巻いたシールテープなどにより止水性能が得られます。
なお、「管用テーパねじ」には、「管用テーパおねじ(Rねじ)」用の「管用平行めねじ(Rpねじ)」が規定されており、主に給水栓(PJねじ)用のめねじとして使用されています。

 

ベンカン継手 Rおねじ Rcめねじ Rpめねじ
 モルコジョイント  ASオス、AEオス  ASメス、AEメス  水栓S、水栓E、水栓T
 ダブルプレス  ASオス、AEオス  ASメス、AEメス  水栓S、水栓E、水栓T
 BKジョイントⅡ  KⅡMA、KⅡME   KⅡFA、KⅡFE  KⅡWS、KⅡWE
 EGジョイント  EGMA  EGFA  EGWS、EGWE

 

 

 

 

3. 給水栓用ねじ(PJねじ)

給水栓の取付おねじには、「Gおねじ」と「Rおねじ」の他に、「PJねじ」という「管用平行おねじ」が広く普及していますが、このPJねじには「めねじ」が規定されていないため、ねじ接合時のねじの組み合わせが非常に分かりづらくなっています。

 

配管用ねじの JIS 規格 おねじ めねじ
 給水栓  JIS B 2061(附属書A)  PJ  規定なし

 

水栓

 

 

 

|ねじの接合(組み合わせ)

 

基本的にねじの接合(組み合わせ)は、「Gおねじ」は「Gめねじ」に、「Rおねじ」は「Rめねじ(Rc、Rp)」に接合します。

対して、よく、使用上のお問い合わせをいただくのが、「PJねじ」の場合です。

「PJねじ」は、JIS規格において、「おねじ」しか規定されていないがために、相手側の「めねじ」は「Rcめねじ」「Rpめねじ」「Gめねじ」のどれでも構わないとされています。

 

これらのねじの組み合わせを次表に示します。

 

ねじの組み合わせ お  ね  じ
R(テーパおねじ) G(平行おねじ) PJ(給水栓用ねじ)

 Rc(テーパめねじ) ◎(耐密結合) ✕2 〇2
 Rp(平行めねじ) ◎(耐密結合) ✕2 〇2
 G(平行めねじ) ✕1 〇1(機械的結合) 〇1(機械的結合)

◎ :耐密接合を目的としたねじのため、シールテープ等を巻くことにより組合せ可能。

〇1:機械的接合を目的としたねじのため、パッキン等を介することにより組合せ可能。

〇2:シールテープ等を巻くことにより組合せ可能。

✕1:平行めねじの破損や、パッキンの破損により漏水する恐れがあり、組合せ不可。

✕2:公差によってはねじ込めなかったり、ねじ込み不足による漏水の恐れがあるため、組合せ不可。

※(一社)日本建築業連合会の工事情報シート「Ⅳ―P-5-改1」より抜粋

 

 

■「Gおねじ」と「Gめねじ」の接合
機械的接合(パッキン等)での止水のため、施工の良し悪しで漏水することはまずありません。

 

■「Rおねじ」と「Rcめねじ」の接合
テーパねじ同士で隙間が小さいため、シールテープの巻き数が少なくても止水することができます。

 

■「Rおねじ」と「Rpめねじ」の接合
テーパおねじと平行めねじの組み合わせで隙間が大きいため、シールテープを多めに巻かないと止水できないことがあります。

 

■「PJねじ」と「Gめねじ」の接合
機械的接合(パッキン等)での止水のため、施工の良し悪しで漏水することはまずありません。

 

■「PJねじ」と「Rcめねじ」又は「Rpめねじ」の接合
ねじ同士の隙間が非常に大きいため、シールテープの巻き数も非常に多くする必要があります。
基本的にシールテープの巻き数は、漏れが生じなくなるまで巻く必要がありますが、「PJねじ」と「Rpめねじ」の組み合わせの場合は、10巻き以上の巻き数をお奨めしています。

 

yutaka yoshida

 

 

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