プレス式継手の施工時の注意点をチェック!
- 2023.08.29
- カテゴリ: 施工|Construction
|プレス式継手施工時における代表的なヒューマンエラーの例
ベンカンのメカニカルジョイントは、その接合方式によって、「プレス式継手」、「拡管式継手」、「ワンタッチ式継手」に分類されます。
ここでは、プレス式継手の施工時に発生する可能性のあるヒューマンエラーについてご説明させていただきます。
対象の製品は、一般配管用ステンレス鋼鋼管(JIS G 3448)対応の「モルコジョイント」、「ダブルプレス」、建築配管用銅管対応の「CUプレス」、樹脂管対応の「JPジョイント」、冷媒配管銅管対応の「冷媒ダブルプレス」となります。
プレス式継手の施工時に発生する代表的なヒューマンエラー
① ゴムリングに傷をつける
プレス式継手は、内蔵されているゴムリングが、専用締付工具でプレスされることで圧縮されてシールします。
そのゴムリングに傷を付けたり、切断することでリークすることになります。
② パイプの差し込み不足
パイプが継手の奥の正規位置まで差し込まれていない状態を表します。
この状態でプレスをしてしまうと、耐圧力や引き抜け阻止力が落ちてしまい脱管する可能性があります。
③ プレス忘れ・プレス箇所違い
パイプを差し込んだだけでプレス作業を忘れたり、指定位置と違う箇所をプレスして、施工を行ったように錯覚してしまいます。
プレス式継手は、ゴムリング部をプレスすることで、流体をシールしますので、水圧を掛けるとリークすることになります。
|お守りください!ヒューマンエラーの撲滅策
代表的なヒューマンエラーをなくすための対応策をご紹介いたします。
① ゴムリングに傷を付けない
パイプの切断面のバリは、リーマーやヤスリで除去してください。
パイプは、継手に対して、斜めにならないように、真っ直ぐにゆっくりと差し込みます。
仮に差し込み難い場合には、無理に差し込むことは絶対にせず、一旦、引き抜いて内部の状態を確認してください。
② パイプの差し込み不足防止
専用のラインマーカーで差し込み代をマーキング(けがき)して、差し込み状況を目視で確認してください。
*ダブルプレスは、仮にパイプの差し込み不足であった場合でも、水圧試験で異常がなければ、脱管することなく充分な性能(SAS322)を発揮しますが、差し込み代のマーキングは必ず実施してください。
③ プレス忘れ・プレス箇所違い防止
プレス作業後の六角ゲージによるプレス寸法の確認を必ず実施してください。
ダブルプレスや冷媒ダブルプレスは、2箇所同時にプレスをしますが、2箇所ともに寸法を確認してください。
プレス箇所の間違いがあった際に2箇所確認することを徹底いただいていると、間違いを発見しやすくなります。
六角ゲージでの確認作業後にはチェックマークの実施を推奨します。(冷媒ダブルプレスは必ず実施)
|施工講習会を受講ください
また、施工前には、お客様のご都合と調整させていただき、営業スタッフが施工講習会を開催させていただきます。
通常の流れとしては、施工マニュアルに記載されている施工手順に沿ってご説明させていただきます。
また、実際に作業で使用される専用締付工具を用いて、正しいプレス作業を実際に体験していただきます。
その上で、これまでのヒューマンエラーによる施工不適合の事例や対応策など、特にご注意いただくべきところは時間を割いたり、繰り返し説明させていただくようにしております。
施工講習会の開催は、ベンカンの各営業所にご相談ください。