一般配管用ステンレス鋼鋼管対応継手 ―セーフティー機能付きプレス式継手―
製品概要
ダブルプレスは、建築現場におけるさまざまな課題をトータル的に解決することが可能なメカニカルジョイントです。
近代建築に求められるサステナブル(SUSTAINABLE)とは、環境保全を前提とした持続性の高い建築思想です。
ステンレス配管の「高い強度」、「耐久性」、「優れたクリーン性」、「高いリサイクル性」といった特性はサステナブル配管を実現するといっても過言ではありません。
ダブルプレスは、ステンレス配管としてのクオリティーを備えながら、塩化ビニルライニング鋼管と匹敵するリーズナブルコストを実現することが可能です。
その接合工法であるプレス式は、世界数十カ国に普及したグローバルシステムです。更にダブルプレスは、施工管理をバックアップするセーフティー機能付であり、差し込み不足、プレス忘れによる不適合施工を未然に防ぎます。
1991年から発売開始されており、首都圏や都市部を中心に官公庁舎、病院、ホテル、福祉施設、インテリジェントビル、ショッピングセンターなどの施工管理が課題となっている大型施設などの採用が多くなっております。
また、近年の建築工事では、工期の短縮化の傾向も高まっており、現場における配管施工スピード、均一性、そしてその管理面で優れた継手が求められていることから、改修工事などでも採用が高まっているメカニカルジョイントです。
構造
オールステンレス鋼製(SUS304)の継手本体の端に設けられたカール部に、耐熱性ゴムリング(ブチルゴム・IIR)が装着されています。
接合するパイプを適正位置まで差し込んで、専用締付工具でプレスすることで、均一かつ十分な強度と水密保持効果※が得られます。
- 最高使用圧力1.0MPaのモルコジョイントに対して、ダブルプレスは、2.0MPaです。
特長
オールステンレス鋼製の本体の端にシール材が装着されており、SUパイプ(JIS G 3448)を差し込んで専用締付工具でプレスすることで接合が完了します。 また、従来工法(ねじ込みやハンダ付工法)と比べて、施工時間が一箇所当り20%※削減することができます。
- 当社社内検証結果による
また、差し込み不足をバックアップするセーフティーエッジとプレス忘れをバックアップするセーフティー凹凸リングを装備することによって、主に大型現場で求められる施工管理機能を高めております。
配管の水圧試験による漏れ確認は、目視はまたは、手で触れるなどして行ってください。
セーフティーエッジ 差し込み不足をバックアップ
ダブルプレスの特長でもあるエッジは、パイプの差し込み不足があっても、水圧試験で漏水しない位置であれば充分な性能(SAS322)を有します。また、施工不適合位置までしか差し込まれていない場合には、保温工事及び埋め戻し前の水圧試験で漏水を起こし、異常が発見※できます。
- パイプの差し込み不足があってもシール材外側のエッジ効果で、水圧試験でリークしない限り、充分な引抜阻止性能(SAS322規格)を有します。
セーフティー凹凸リング プレス忘れをバックアップ
ダブルプレスが採用する凹凸リングは、プレス作業をし忘れた不適合施工に対しても、保温工事及び埋め戻し前の水圧試験時※に漏れを起こし、異常が発見できます。
- パイプの差し込み不足があってもシール材外側のエッジ効果で、水圧試験でリークしない限り、充分な引抜阻止性能(SAS322規格)を有します。
適用範囲
- 適用管種
- 一般配管用ステンレス鋼鋼管(JIS G 3448)、水道用ステンレス鋼鋼管(JWWA G 115)。
- 対応口径
- 13Su・20Su・25Su・30Su・40Su・50Su・60Su
- 用途
- 給水、給湯、冷温水、冷却水、その他流体
- 蒸気配管(往・還)には使用できません。圧縮空気、オゾン、不活性ガス、純水、不凍液、植物油につきましては使用圧力、使用温度など条件が異なりますので営業窓口までお問い合わせください。
- 最高使用圧力
- 2.0MPa(20.4kgf/㎠)
- 最高使用温度
- 80℃以下
- *アイテムによって最高使用温度が異なります。
- 適用水質基準
- 水道水は、水道法第4条の規定に基づき、「水道基準に関する省令で規定する水質基準」に適合することが必要です。ダブルプレスの使用を検討していただく上で、「水道基準に関する省令で規定する水質基準」を満たしていれば給水配管への使用が可能です。加えて、下記の「社内水質基準」を満たしていれば給湯配管への使用が可能です。
- 社内水質基準
-
水質成分 社内水質基準値 塩化物イオン 25mg/L 以下 硬度 100mg/L 以下 電気伝導度 250μS/cm 以下 鉄及びその化合物 鉄の量に関して0.05mg/L 以下 pH値 7.0 以上 残留塩素 0.4mg/L 以下(給水時) 下記の項目に該当する場合のご使用検討時は、必ず営業窓口までご相談ください。
- 給水配管:「水道基準に関する省令で規定する水質基準」を満たし ていない場合
- 給湯配管:「水道基準に関する省令で規定する水質基準」又は 上記「社内水質基準」を満たしていない場合
性能
あらゆる実験を繰り返し、常に品質の向上を目指します。
13Su | 20Su | 25Su | 30Su | 40Su | 50Su | 60Su | ||
水圧試験
耐圧強度 |
規格値 | 3.5MPa(35.7kgf/㎝²) | ||||||
結 果 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
引抜試験
引抜阻止力 kN(kgf) |
規格値 | 2.2
(224) |
3.8
(387) |
4.9
(500) |
7.0
(714) |
8.8
(897) |
10.1
(1,030) |
15.8
(1,611) |
結 果 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
負圧試験 | 規格値 | -96kPa(-720mmHg) | ||||||
結 果 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
振動試験 | 規格値 | 100万回振動 水圧2.45MPa 振動幅±2.5mm 振動数600回/分 | ||||||
結 果 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
内圧繰返し試験 | 規定値 | 0 ⇔ 5.0MPa(40.7kgf/㎝²)1サイクル4秒 10,000回 | ||||||
結 果 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
水圧曲げ試験 | 実測値
(参考) |
>30.0° | >30.0° | >30.0° | >30.0° | >30.0° | >30.0° | >30.0° |
耐圧強度、引抜阻止力、負圧試験、振動試験、内圧繰返し試験はSAS322(ステンレス協会規格:一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手性能基準)の試験を行い、合格しています。水圧曲げ試験は社内試験規格となります。
規格・認定
- ステンレス協会規格認定番号SAS32204「一般配管用ステンレス鋼鋼管の管継手性能基準」
- 日本水道協会品質認証センター認証番号 G-253
- 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)」掲載
- 国土交通省「公共住宅建設工事共通仕様書」掲載
- 文部科学省「機械設備工事標準仕様書付属資料」掲載
- 厚生労働省「機械設備工事標準仕様書」掲載
- 防衛省「機械設備工事共通仕様書」掲載
- 日本消防設備安全センター 型式認定品 認定番号:PJ-242号(消火設備用継手)
施工要領
簡易的なご紹介となりますので、詳しい施工手順は、施工マニュアルをご確認ください。
施工前に、必ずベンカンスタッフによる施工講習会を開催させていただきますので、ご用命ください。
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ベンカンが認定していない類似他社締付工具でダブルプレスをプレス接合すると、不適合施工の発生につながりますので、決して使用しないでください。
専用締付工具
BPD-08型
小径対応(13Su・20Su・25Su)コード式
BPD-15R型
小径対応(13Su・20Su・25Su)充電式
BPD-11型
大径対応(30Su・40Su・50Su・60Su)コード式
<上記以外のダブルプレス使用可能機種>
BPC-01型、BPD-02型、BPD-03R型、BPD-05型、BPI-07R型、BPN-16R型、BPN-19R型、BX-Ⅱ型、BX-3型、BY型、BXL-60型、
BL型、BS型 他
(モルコジョイントと同一ではありませんのでご注意ください)
ダブルプレス専用締付工具を所有のお客様はユーザー登録をお願い致します。
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