メンタルヘルス研修2014年
- 2014.07.13
|メンタルヘルス研修
テレビや新聞報道で企業内での「メンタルヘルス」の問題が大きく取り上げられております。
「メンタルヘルス(mental health)」とは、精神面における心の健康あるいは、心の病気への対策、予防、回復を目的とした場面で良く使われます。
現代人にとって、心の健康づくりは本当に身近なテーマとなっています。
職場においても、「メンタルヘルス」の疾患者が出ていなくても、その要素のあるストレスを抱えた職場では、注意力の散漫から労働災害の発生につながる可能性も高まります。
しかし、「メンタルヘルス」ついての理解はまだ十分とはいえないのが現状です。
そこで、安全衛生委員会では、「メンタルヘルス研修会」を企画し、本社(群馬県太田市)にて実施しました。
|ケアの4K
今回のメンタルヘルス研修は、群馬県だけではなく、全国的にご活躍されている大小原利信先生(株式会社ラポール企画)をお招きして、ケアの4K」というテーマで約2時間、ご講義いただきました。
「ケアの4K」とは、コミュニケーションの4原則とも言われ、「気配り」、「気づき」、「声掛け」、「傾聴」の実践のことです。
コミュニケーションがうまくいっていると職場であれば、メンタルヘルス問題の発生自体も少ない傾向にありますし、仮に問題があっても早期に発見することができます。
コミュニケーションの状態を確認するために2人1組となってワーク(体験学習)も行いました。
「ワークでは、聞き手の状況を ①石になって聴く(完全無視)、②文字を書きながら聴く(仕事をしながら)、③相槌を打ちながら聴く(共感する)とパターンを変えて、話し手がそれをどう感じるかを体験し、メンタルヘルス問題を未然に防ぐためにもコミュニケーションが如何に重要かを再認識しました。」 管理課 中島
聞く側が完全無視したり、仕事をしながら対応されると、楽しい話をしようとしても、意味のない話をしている気がして、話す気がだんだん失せてきます。
逆に、うなずき、あいづち、アイコンタクトしながらの「4K」を実践した場合は、会話もスムーズですし、楽しくなって来るはずです。
「ストレスには自覚意識のないものもあることや自分が発した言葉や態度で相手にストレスを感じさせてしまうこともあると分かりました。講義を聞けば聞くほど思い当たることを痛感しています。 今後は職場内でのコミュニケーションを大切にしてストレスを減らしたいと思います。」品質管理課 金子
また、大小原先生のご講義は、参加者たちの意見を受け入れつつ、ご自身のノウハウをお伝えいただくというバランスのとれたコミュニケーションの場をつくられていると感じました。
正に、相手と自分、双方を大切にしながら自己表現を行う、「アサーション(assertion)」を活用されているのだと実感しました。
|メラビアンの法則
今回の研修を通して、あらためて認識できたのが、どんな取り組みにおいても組織における成功へのキーワードは「コミュニケーション」であると言うことです。
コミュニケーションの法則とも言われる「メラビアンの法則」では、メールなどの「言葉」 だけでは7%しかコミュニケーションを取る条件が整わないと言われています。
しかし、電話などで「会話」が加わると45%(7%+38%)に条件が高まります。
そして、対面することによる「表情(身体表現)」が加わることで、自己開示効果によって、やっとコミュニケーションが取れる条件が100%(45%+55%)整うと言われています。
コミュニケーションが大切なのは誰でも理解していることだとは思いますが、簡単ではないことも同時に理解し、意識して取り組んでいただきたいと思います。
そして、それが職場からの〝メンタルヘルス〟問題や労働災害の撲滅につながると考えております。
※ 文中の所属・役職等は全て掲載当時のものです。
我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma) 代表取締役社長