アルミ配管設備工業会 2019年社員総会
- 2019.03.27
|社員総会の開催
アルミ配管の普及を目的とする「一般社団法人アルミ配管設備工業会」の第1期定期社員総会が開催され、第一期の事業報告及び決算報告と第二期の事業計画及び予算計画が議決されました。
同工業会ですが、2018年1月31日に設立以来、設計・施工を担うサブコン各社を中心にゼネコン、配管機材メーカー、機器メーカー、管工機材商社など会員数は40社となっています。
活動報告では、各目的を持った委員会が発足され、それぞれの活動が、アルミ配管の早期普及を目指し活発化していると報告がありました。
特に、ベンカンも参画している冷媒配管分野の取り組みが進んでおります。
まず、パイプ規格である「APEA冷媒用被覆アルミニウム合金管(APEA1001:2018)」が制定されておりますので、その状況報告と今後の改定方針が説明されました。
また、「APEA機器性能検討委員会」や「APEAアルミ冷媒配管継手規格性能委員会」では、冷媒アルミ配管のシステム構築に向けてユーザー、空調機器メーカー、継手メーカー、その他会員が活発に活動しております。
近く、「APEA1001:2018配管用の継手規格」が制定されるものと思われます。
|技術報告・製品プレゼン
総会の後には、会員である高砂熱学工業株式会社様と三機工業株式会社様から冷媒アルミ配管の設計・施工に関する最新技術報告が行われました。
現在、冷媒配管は、多くを銅配管に依存しており、今後も主流は銅管であることには変わりがないのかもしれません。
しかし、そこに将来的な懸念を抱えていることも事実であることから、アルミ配管はリスクヘッジ策としても重要視されています。
反面、新しい素材であることから設計・施工においても課題が山積であることも事実です。
今回の報告では、開発に取り組んだ実績から、難しいとされてきたアルミ配管のろう付け工法の実態やパイプの仕様や選定例などが報告されました。
また、設計・施工においては、アルミ配管専用の製品開発も必要となります。
それに携わる6社が、各社が開発する製品に関するプレゼンテーションを行いました。
ベンカンにおきましては、高砂熱学工業株式会社様と共同開発した「冷媒アルミ配管用分岐ユニット」をはじめ、「ろう付け継手」、「メカニカルジョイント」をご紹介させていただきました。
|製品展示ブース
社員総会の会場には、希望する会員各社の製品展示ブースが設けられました。
ベンカンとしては、製品プレゼンテーションの中で取り上げさせていただいた冷媒配管向の製品は同然ながら、次のステップとして検討している一般空調配管向の製品も展示させていただきました。
建築現場においては労働力不足、作業者の高齢化などが深刻化しています。
現在、一般空調配管と呼ばれる冷温水配管、冷却水配管、温水配管あどは、炭素鋼鋼管(SGP)が主流です。
この配管材をアルミ配管に変えることができたならば、需要だけでも1/3に軽量化することが可能となります。
しかしながら、冷媒配管以上に課題が山積していることも事実です。
それでも、アルミ配管設備工業会の会員の皆様にアドバイスをいただきながら、可能性を求め研究・開発を進めて行きたいと考えております。
現在、ベンカンでは、新規事業開発プロジェクトを立ち上げ、今回の冷媒アルミ配管や一般空調アルミ配管などを含めた複数の新製品開発に取り組んでおります。
この全てが実際の需要につながるか否かは現状は分かりませんが、この取り組みが配管設備業界の発展に貢献できるものに出来る様に取り組んで参ります。
宮本 太(Futoshi Miyamoto) 営業部 部長