あ行
ウォーターハンマー
「水撃作用」ともいう。配管内を流体が流れるときに、水栓やバルブを急閉すると管内の圧力が急上昇し、圧力波となって閉止と給水源を往復する。その結果、配管や機器を振動させたり衝撃音を発生させたりする。このときの音が、まるで配管をハンマーで叩いた様な大きな音がすることからウォーターハンマーと呼ぶ。
ウォーターハンマー現象は、配管や機器を損傷させる場合があるので、ウォーターハンマー防止の為の機器を設置するか、流体の流速を2m/sec以下にする必要がある。
内パッキン
フランジ接合の場合、流体の漏れを防ぐためにフランジ同士の間にパッキンを挟みます。
フランジを接合するボルト穴と対角線にあるボルト穴との内側に収まるものを「内パッキン」と呼び、フランジの全面の大きさを持つもの(ボルト穴を持つもの)を「全面パッキン」と称する。
裏配管
ユニットバスの組み立て時に、あらかじめ給水給湯の配管をユニットバスの外側(裏側)の図面予定位置まで施工しておくこと。
最近は樹脂配管のプレハブ工法での納入が多いため、ユニットバスとの取り合い(接続)の打ち合わせが一層重要になっている。
オス、メス
外ねじの継手をオスと呼び、内ねじの継手をメスという。
ガス管
配管用炭素鋼管(SGP、JIS G 3452)を指す。
ガス用の配管に多用されたことからガス管という呼称が定着したもので、Steel Gas Pipeに由来する。
ガルバニック腐食
標準電極電位の異なる金属を接触させて電解質溶液中に浸漬すると、電池(局部電池)が形成されて電流(局部電流)が流れ、電位の低い金属が金属イオンとなり腐食が促進される現象。
電流は、電位の高い金属から低い金属に流れ、乾電池内(溶液中)では電位の大きな金属から電位の小さな方に流れています。
※電位表参照
ゲートバルブ
流体の流れを仕切る仕切弁、上から弁体が降りてきて流路を防ぎます。全開か全閉で使用し、流量の制御には適していない。もっとも広く用いられているバルブの一つ。
ステンレス
鉄を主成分(50%以上)とし、クロムを10.5%以上含む錆びにくい合金鋼である。クロムが空気中の酸素と結合して表面に不動態被膜を形成しており、耐食性が高い材質である。JISにおいては「SUS」(Steel Use Stainless)の略号が付けられている。
スリーブ
給排水管が壁や床基礎などを貫通する場合に、その開口を確保する為の管。コンクリート打設前に、あらかじめ設置しておく紙筒(ボイド管)、塩ビ管など。
た行
電蝕
金属の電位差によって生じる腐食のこと。二つの異なる金属が接触して、イオン化傾向の強い金属から弱い金属に電子が移動し、組織が脆くなった金属から腐食すること。接溶部のほか地中埋設の配管でも同様の現象が起こる。
な行
ねじ
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R(アール)ねじ
管用テーパーねじのこと。
ねじが先端になるほど細くなる形状なので、ねじ込むとオスねじメスねじが食い込み、密閉度が高まる仕組み。規格は、JIS B0203に規定されている。オスねじをR、メスねじをRcと表記する。 -
Gねじ(管用平行ねじ)
ねじの山に谷が平行に切ってある管用ねじのこと。
機械的結合を主目的とするねじ部に使用する。ねじ部に密閉性がないため、止水能力がなく、パッキンなどを挿入して結合する。規格は、JIS B0202に規定されている。 -
PJねじ(給水栓用平行おねじ)
主に、水栓(蛇口)のオスねじのこと。
平行ねじの特長の距離や角度の調整が可能な上に、ねじ形状が少し細いものとなっている。平行メスネジ(Rp)、テーパメスネジ(Rc)の両方にねじ込むことができる。規格は、JIS B0203に規定されている。
野長場(のちょうば)
ビルなどの「現場」の呼称。元請(ゼネコンなど)が多くの施工業者を集めて工事する比較的大規模な工事現場を指す。対して、一般的な戸建住宅などの木造工事を「町場(まちば)」という。
バリ
パイプをバンドソー等で切断した時に切り口に生成される破片のものを指す。
パイプの内面方向に向かって生成されるものを「内バリ」という。
パイプの外面方向に向かって生成されるものを「外バリ」という。
バリがメカニカルジョイントのゴムリングを傷つける要因になる。
不動態被膜(ふどうたいひまく)
ステンレスに含まれているクロムが酸素と結合して鋼の表面に1~3nm程度の薄い保護膜(不動態被膜)を作り、金属の錆びの進行を防ぐ働きがある。
ボールバルブ
孔の空いた球形の弁体が、弁棒を軸に回転して流路を開閉するバルブです。流路が一直線なので全開時には流体抵抗が小さい利点があります。
砲金(ほうきん)
青銅の一種である。銅90%、錫10%程度混ぜた銅合金である。古くは大砲の砲身の材料であったことから「砲金(Gunmetal)」と呼ぶ。
や行
呼び水
ポンプの運転前に、ポンプ内部や吸い込み配管の空気を抜き、満水にさせることが必要で、注水して役割を果たさせるもの。ポンプの種類によって呼び水量(範囲)は異なる。規定の呼び水がないとポンプは能力を発揮しない。