マーケティング「デジタルマーケティング」
- 2019.10.01
|マーケティング
未だに日本では、未だにマーケティングのことを複雑に考えたり、市場調査のことだとか、営業だけのことだとか誤って捉えられている方々が少なくありません。
ピーター・F・ドラッカー氏は、「マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」と示しています。
また、フィリップ・コトラー氏は、その著書である「コトラーのマーケティング・マネジメント ミレニアム版(2001年)」の中で、実にシンプルに「ニーズに応えて利益を上げること」と定義しています。
日本の代表としては、理央 周 氏が、その著書である「なぜか売れるの公式(2014年)」の中で、「自然に売れる仕組みをつくること」と定義されています。
ドラッカー氏が、企業の目的は「顧客の創造」であり、そのために「マーケティング」は欠かせない機能であると記載された「マネジメント-課題・責任・実践」が出版されたのは、1973年です。
以降、多くの経営者に影響を与え、40年経った現代においても、その理論は変わっておりません。
|インターネット通販の普及
マーケティングの理論は変わりませんが、環境の変化から形態は大きく変わって来ています。
その象徴が、インターネット通販の普及です。
インターネットを活用して商品やサービスを売買したり分配したりする電子商取引(Electronic Commerce)とも言われます。
現代は、変動的、不確実、複雑、曖昧などのキーワードが飛び交う環境変化が激しく予測し難い経済状況が続いております。
しかし、この経済環境にあって、この電子商取引は、確実に世界的に普及し、それに伴いIT関連産業が成長し、新しい産業や取引形態などが創出されています。
政府としても、経済・産業の構造改革を促進し、国内経済が新世紀において発展を続けるために重要な要素と位置付けています。
経済産業省の2016年調査では、国内の個人向け(BtoC)のインターネット市場を15.1兆円、企業間取引(BtoB)については291兆円とし、その規模は年々拡大していると報告しています。
電子商取引(EC)の特徴は、①誰もが参 加できる、②民間主導で市場が形成される、③スピードが速 い、④国境のない市場が形成されることと言われています。
今後は、このサイバー空間の特徴を活かし、インターネットを通じて売り手と買い手を結び付ける電子市場(企業間取引所)であるeマーケットプレイスや、消費者間(CtoC)取引となるネ ットオークションなどこれまでにない新たな取引形態を創造そして定着させていくことが必要であるとされております。
|デジタルマーケティング
電子商取引(EC)の普及によって重要視されてきたのが、「デジタルマーケティング」です。
マーケティングを行うためのアプローチ手法には、大きく分けて、パーソナルアプローチとマスアプローチがあるとされています。
パーソナルアプローチは、パーソナライズとも呼ばれ、営業パーソンが顧客や見込み客に対して、訪問して、ほぼ、マンツーマンで提案するものです。
そして、それを、あくまでも支援する立場であったのがマスアプローチです。
ところが、2020年春に世界的に襲った新型コロナウィルス感染症によるパンデミックは状況を一変させました。
主体であったパーソナルアプローチの制限です。
逆に、これまで、パーソナルアプローチを支援する立場にあったマスアプローチによる「デジタルマーケティング」の重要性が高まったのです。
一般的に「デジタルマーケティング」の中心は、社内のWebサイト(ホームページ)となります。
それに、社外のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などを連携させるケースが多くなっています。
また、電子メール(E-mail)を活用したメールマガジンも多様されております。
最近では、これらの情報を複合させて有益な、情報発信に転換して行くための機能であるMA(Marketing Automation)やSEO(Search Engine Optimization)を導入する企業も増えています。
ベンカンでは、このデジタルマーケティングを主体とした専門セクションとして、マーケティンググループを設置して対応にあたっております。
https://www.benkan.co.jp/column/19013.html
|パーソナライズの実現
ベンカンのマーケティングの考え方は、従来通り、パーソナルアプローチが主体です。
但し、無暗にお客様に接するのではなく、マスアプローチにて、事前に情報をご提供させていただくことを意識しております。
その基幹機能は、やはり、社内のWebサイト(ホームページ)となります。
まだまだ、充実しているとは言い切れませんが、お客様の求める質の高い情報を備えたWebサイトづくりを推進致します。
また、情報の発信量としては、[Facebook]・[Twitter 会社/経営]・[Instagram]などのSNSも積極的に活用しております。
SNSにも、それぞれの特徴がありますので、それを活かした情報の発信に努めております。
さらに、受動的になってしまう、これらの媒体に対して、電子メール(E-mail)を活用したメルマガ(メールマガジン)を定期的に配信しております。[メルマガ登録]
※メルマガは、配信のご許可を得た方にのみの配信とさせていただいております。
繰り返しになりますが、マーケティングの基本は、コミュニケーションの基本と同様に、実際にお会いして情報交換することであると捉えております。
しかしながら、それが思うように出来ない環境になりつつあります。
その意味でも、「デジタルマーケティング」によるマスアプローチは有益であると考えております。
今後の課題は、パーソナルアプローチにばかり依存していた「パーソナライズ」、つまり、顧客や見込み客と個別に接して、そのニーズにあった提案を如何にして「デジタルマーケティング」で実現して行かるかだと考えております。
鈴木 隆弘(Takahiro Suzuki) 営業部 マーケティング担当