ベトナム文化
- 2017.09.05
バリューチェーンの最適化と向上を追求するために100%内製化を目指しています。
もちろん、100%は現実的ではないのですが、安易にコスト削減だけを追求して外注に出すのではなく、可能な限り社内コントロールの利く内製化に拘ります。
しかし、だからと言って国内生産だけに執着している訳でもありません。
現在、ベンカンの生産拠点は、国内のMJ工場の他にベトナムのBV1工場があります。
勿論、コストダウンが大きな目的の一つであることは否定しません。
しかし、それ以上に、仕事に対して真摯に向き合うベトナム人の勤務態度に惚れ込んでのものです。
状況に依りますが、日本人よりも真面目に使命を果たしてくれる一途な姿は感動すら覚えます。
しかしながら、言葉を始め日本文化との違いによるコミュニケーションのギャップがあるのも事実です。
そのためにMJ工場(群馬県太田市)では、将来的なBV1工場の幹部育成のため外国人技能実習生制度を活用して実習員を招き入れております。
https://www.benkan.co.jp/news/6675.html
ベトナムの正式名称はベトナム社会主義共和国であり、ベトナムとは、中国語における「越南=南方に建てた越の国」に由来しています。
その国土は、南北に細長く、BV1工場は、南部のホーチミン市郊外のロンアン省に拠点を構えております。
南北に長いことから、特に、天候が北部と南部で異なっており、北部は亜熱帯性気候、南部は熱帯モンスーンに属しているので、熱帯雨林気候と大きく異なります。
南部は年間を通して気温が高く、スコールと呼ばれる激しい雨が降ったりしますが、北部には日本と同様に四季があり、季節で気温差が大きくなります。
ベトナムの文化を語る上で外せないのが、「アオザイ(Ao dai )」です。
その国々で、特徴的な民族衣装は、その国の伝統をはかり知る文化の一つです。
日本の着物、中国のチャイナドレス、そして、ベトナムであれば正装でもある「アオザイ」です。
その語源は、アオは上衣の一種を意味する中古音で、ザイはベトナム語で「長い」を意味する形容詞です。
その名が示す通り、ロングパンツに両脇のスリットがウエストまで切れ上がっている中国風の長い上衣を組み合わせたスタイルです。
長い上に柔らかで軽い生地のため、風にそよぐ優雅なイメージは、ベトナム女性の魅力を引き立ててくれます。
伝統的なデザインだけではなく、若者向けの最新ファッションを取り入れたデザインもあるためお歳に関係なく着用されています。
中には制服がアオザイの学校もあるようです。
また、あまり見かけませんが、アオザイには男性用もあって、結婚式などの公式の場では着用されるケースもあるようです。
そのアオザイの魅力は、世界的にも認められ、2002年には無形文化遺産としてユネスコに登録されたくらいです。
それを象徴するかのように、最近、アオザイをオーダーメイドすることが目的の一つとされている外国人旅行者の方々が増えているようです。
アオザイをオーダーメイドできるお店
店名:Áo dài Hạnh
住所: 178/4 Phan Đăng Lưu, P3, PN – 099.540.3250
ベトナムの空港を降り立って最初に驚く光景は、バイクではないかと思います。
ベトナムの主な交通手段はバイクであるために、全国で4,500万台以上のバイクが普及しており、ベトナム全人口の半数、成人の85%が所有していることになります。
更に、2020年には6,000万台に到達することが予想されています。
面白いエピソードが、街中の路肩に、やたらと「HONDA」の看板が立っています。
紛れもない日本のバイクメーカーの名前なのですが、初期の段階で同メーカーのバイクが普及した経緯から、ベトナムではバイクのことは「HONDA」と呼ばれています。
しかしながら、ホーチミンやハノイといった大都市では、1kmあたり2,500台ものバイクで路上を埋め尽くしていることから、渋滞や事故が深刻化しています。
それは、ベトナム政府でも大きな問題として捉えており、日本企業の協力によりホーチミン中心部から郊外を結ぶ地下鉄の建設を行っています。
ベトナムでは、現在、大サッカーブームです。
しかし、ベトナムの伝統的なスポーツであれば、「ダーカウ(Da Cau)」が有名です。
見た目はバトミントンのシャトルのような羽に重りをつけたものを地面に落とさないように足で蹴り合うスポーツです。
日本で言う蹴鞠に似たスポーツになるのかと思います。
公園などで気軽にダーカウを楽しんでいるのを見かけるほど子供から大人まで広く楽しんでいるスポーツで、BV1工場の従業員も始業前に熱中しているのを良く見かけます。
東アジア、東南アジア、ヨーロッパの国々を中心に行われており、現在は26の国と地域に協会が設立されています。
2年おきに世界大会が開催される人気的なスポーツです。
その他、食文化に関しては別途ご紹介致します。
ベトナムのBV1工場は、ベンカンにとって非常に重要な役割を担っており、今後も、それは高まってくると思います。
しかしながら、国が違えば文化や風土も異なります。
それには、お互いを尊重し合うことを前提としたインサイド・アウトの精神で、理解し合うことが大切であると考えております。
今回の記事は、ベトナム文化の本当に触りでしかありません。
しかし、理解は、「言葉×体験」である様に、ここからが絆を深めて行くスタートであると思います。
蛭間 邦佳 (Hiruma Kuniyoshi) 製造部 製造技術課