ワーク・ライフ・バランス「ペット」
- 2019.02.20
|ペットの存在
少子高齢化が進む今日においてペットの普及率はものすごく増加しており、2003年には15歳未満の人口を抜いてしまう程にペットが年々増えております。
ここまでペットが普及すると、ペットを動物として見るのではなく、一人の家族として迎え入れている方もいるのではないかと思います。
また、ペットが増えるに従い市場も大きくなり、ペット産業は、1兆4千億円規模を推移し、「家族化」への傾向が進み、1頭にかける金額は今後ますます増えていくと言われております。
最近のスーパーやドラッグストアで良く見るペットフード・ペット用品関連が、売り場を派手にして陳列されているのも納得できます。
ペットの家族化は自ずと人と同じ生活レベルを意識する様になり、健康に配慮した食事や病気への予防など、家族として接することで取り巻く環境の価値観も変わってきました。
※業種別市場規模例として 酒類卸売1兆4529億円:缶コーヒー7300億円:健康食品7800億円
|アニマルセラピー
そして近年、産業規模とは別に、ペットによる癒しの効果、「アニマルセラピー」に注目が集まっております。
「アニマルセラピー」とは、動物との触れ合うことで、心が落ち着いたりストレスが軽減されるなどの癒しの効果を与える活動のことです。
その歴史は古く、古代ローマ時代に負傷した兵士に馬を用いたことがアニマルセラピーが実施されていました。
現代では、私たちに最も身近な動物である犬を用いて20世紀半ばから本格的に始まりました。
今では、老人ホームや養護施設等で実施している施設があるようです。
|ペットの癒し効果
このようにペットの癒しが色々な場面で活躍するのはわかりますが、なぜペットに癒しの効果があるのでしょうか?
それは、自律神経の中にある副交感神経が影響されることに起因しております。
そもそも、自律神経とは、体を24時間コントロールしてくれている大切な神経であり、血行を良くしたり体温調節などたくさんの働きがあります。
その自律神経の中には、交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれに特徴があります。
交感神経の占める割合が多くなると、「興奮状態」となります。
仕事での集中力やスポーツなどの運動機能の向上にメリットがありますが、過度なストレスや疲労によって常に興奮状態となることで、自律神経のバランスを崩したり病気や体調不良などの弊害をきたす場合があります。
それに対し、副交感神経の占める割合が多くなると、「リラックス状態」になります。
興奮を沈静化させることで、安眠や体を回復させるための機能改善にメリットがありますが、副交感神経が満たされないままだと充分な休息がとれずにストレスや疲労が蓄積されてしまいます。
ここでペットと触れあう・眺めるということは、それだけで副交感神経が活性化されます。
それにより「リラックス状態」になることができ、癒されると認識しているのです。
私も犬を飼っており、愛犬と散歩に出かけるととても気持ちが晴れやかになり、これまでの気持ちの整理等もすることができました。
ペットと私たちの関係性を大切にして、より豊かな生活づくりをして行けたらと思います。
掛川原 豊(Yutaka Kakegawara) 営業部 開発営業 特命課長