職場紹介「成形班」
- 2022.02.01
|成形加工
製造業であるベンカンは、主にステンレス鋼を中心とした金属を加工して配管継手を造っております。
ただ、一口に金属加工といっても、様々な加工法があります。
特にベンカンが得意とし、製造工程の中でも主体となっているのが、パイプを素材とした成形加工です。
専門用語では、塑性(そせい)加工といい、金属である材料に大きな力を加えて変形させることによって、目的とする形状に加工します。
元々は、前身である日本弁管工業時代から溶接式管継手の加工法として、その技術を培って来ました。
現在は、そのノウハウを活かして、主力製品でもあるモルコジョイントやダブルプレスなどを製造しております。
そして、その成形加工の工程を担っているのが、製造部 製造課に属する成形班です。
現在は、総勢10名が、その業務に就いております。
|日々の業務
成形加工といっても、モルコジョイントであれば、13su、20su、25su、30su、40su、50su、60suと、全7サイズあります。
また、エルボやチーズなど様々な形状のアイテムがあります。
そのため、それぞれに合わせたプレス機、ベンダー機、切断機など様々な設備を稼働させております。
また、その設備毎に様々な金型などの治具も必要となります。
そして、それらを操作、管理して、切断・曲げ・切削・フレア・カール・バルジ加工などを行っております。
現在、ベンカンでは、生産性向上と、今後、ますます深刻化するであろう労働力不足に対処するために新しい設備やデジタル技術を導入するなどして自動化率を高めようとしています。
しかし、自動化が安定せずに、製造設備が止まってしまうことも少なくありません。
通常の故障であれば、専門部署の製造技術課の協力を仰ぐところですが、それでは稼働停止時間が多くなり生産性が低下してしまいます。
そこで、成形班では、日々のメンテナンスのほか、故障においても可能な限り、自分たちで復旧させることが出来るように技術を磨いております。
また、主要設備では、ST(スタンダードタイム:標準作業時間)が0.5秒変わることで生産性が非常に大きく変わることから、いかにしてSTを0.1秒短縮することができるかが重要となります。
そのため、スタッフたちは、担当している設備についての専門知識が必要となります。
そもそも、その設備が「どのような仕組みで動くのか?」、「どうすることで仕組みの簡素化が出来るのか?」を考えることが大切です。
これは、故障という事象にだけ囚われることなく、その先にある原因を探求する意識を高めることにもつながります。
結果的にカイゼン活動に発展し、生産性が向上すると考えております。
|コミュニケーション
日々の業務の中で、成形班が大切にしているのがコミュニケーションです。
成形班のスタッフは外国籍の方が非常に多く、国もブラジル・ペルー・ベトナムと多岐にわたっております。
そのことから、言葉だけではなく、それぞれにお国柄もあって、伝わり方も人により違い、コミュニケーションを高めるのは容易ではありません。
しかし、どのスタッフも実直で素直な方ばかりなので助かっています。
中心的な存在は、主任の飯塚です。
ところが、飯塚主任は、成形班の中でも一、二を争うくらいの無口なのです。
しかし、黙々と働く姿は、言葉がなくとも、職場の仲間に想いが伝わります。
言葉の障害を心配する中で、言葉を使わずして、コミュニケーションを高めることができるのは、飯塚主任が、職場の誰からも信頼されている証ではないかと思います。
とは言え、飯塚主任以外に、そんな芸当はできません(笑)ので、いかにわかりやすく丁寧に教えるかを日々考えております。
そんな努力の成果として、成形班は、2021年の社内表彰で、優秀賞を受賞しました。
今後も、職場のコミュニケーションを高めて、生産性向上に努めてまいります。