品質「出荷品質」
- 2022.07.05
|品質保証
モノづくりにおいて、品質保証(Quality Assurance)はお客様との信頼を構築する大切な部分です。
だからこそ、顕在化した品質の問題を対処するだけではなく、その根本から改善することで、そもそもの品質の問題が発生しない体質、つまり安定した信頼度の高い品質のつくり込みが重要です。
そのためにも、ベンカンでは「TQM(Total Quality Management)」による品質保証体制の構築に取り組んでおります。
従来のベンカンの品質保証は、工場内の品質管理、特に検査に依存した傾向が強いものでした。
対して、「TQM」とは、「総合的品質マネジメント」といわれる通り、従来の「品質管理」にばかり依存するのではなく、顧客満足(CS)を核として推進されます。
つまり、ベンカンが追求する品質とは、上流の「源流管理」から「品質管理」そして下流の「アフター管理」までのバリューチェーンの最適化と向上によって、「品質のつくり込み」を行うことです。
|アフター管理
ベンカンが取り扱う配管は、現場での施工が伴って初めて性能を発揮することになります。
つまり、需要家の手に渡ってからの品質も見逃すことは出来ません。
例えば、ロジスティクスです。
ロジスティクス(logistics)ですが、一般的には、「物流」と解釈される傾向が多いように伺えます。
物流とは、一般の企業活動の中で、製品を生産したり、販売したり、保管したりする過程において発生する、「輸送機能」「保管機能」「荷役機能」などのことを指します。
他にも「包装」や「情報機能」や「流通加工機能」も含めた総称を指します。
対して「ロジスティクス」は、もともと軍事用語で、その場合は、日本であれば、兵站(へいたん)と呼ばれるものとなります。
施工業者様が、いざ施工の際に、必要な製品、アイテムが手元に届いていないなどの誤出荷が発生してしまうと、たちまち施工は止まってしまいます。
そのため必要な物を、必要な時に、必要な場所へお届けするという考えが非常に重要となります。
ベンカンでは、ロジスティクスの大きな仕組みとして、代理店制度を布いております。
つまり、ベンカン単独での在庫体制、発送体制では必要な物を、必要な時に、必要な場所へお届けするには限界があるとの考えから、全国各地の代理店様に在庫と発送を委託してきました。
しかしながら、近年では、ベンカンから現場への直送やバラ出荷の頻度が高まってきています。
ベンカン社内のロジスティクス機能である発送グループでは、その様な環境変化への対応も含めて、誤出荷の撲滅に向けて対策を講じております。
これらの取り組みですが、TQMにおける「アフター管理」と位置付け、徹底しております。
|出荷品質
誤出荷は大別すると員数間違いの「誤数」、製品やアイテム間違いの「誤品」、送り先や納期間違いの「誤発送」となります。
その最大の原因はヒューマンエラー(人為的ミス)です。
反面、人間である以上、ヒューマンエラーはなくならないことを前提としています。
もちろん、それで誤出荷が許されるものではありません。
大切なのは、誤出荷に至らない対策です。
対策ですが人的機能と機械的機能に分けられます。
人的機能では、そもそものヒューマンエラーの発生を如何にして抑えるかの環境づくりを行っています。
例えば、ピッキングリストであれば、記載情報をシンプルにしたり、文字を大きくするなど視覚的に把握し易いものにしています。
また、製品やアイテムを誤認しないように棚の表示も含め文字、数字、色などで確認し易いようにしています。
その他にもピッキングの動線がスムーズになるような棚の配置や梱包作業スペースを大きく取るなど作業性も考えております。
また、一人作業は、誤出荷に気づき難いものですので、必ず、他の人がサポートに回り、ダブルチェックを徹底するようにしています。
また、DXなどの意味合いもあって、ロジスティクスに関連する様々な機能の機械が普及し出しております。
例えば、自動倉庫であれば、従来であれば人がピッキングに赴く必要がありましたが、製品の方から自動で出てきます。
その他、バーコードスキャンでチェックできるようなシステムと機器もあります。
そして、様々な取り組みを包括した作業の標準化とカイゼン活動が重要となります。
作業を標準化させ、それを徹底することで、問題が発生した際の原因の可視化につながります。
問題原因が可視化できたら、迅速にカイゼンに取り組むことで、誤出荷の撲滅に努め、アクター管理の強化を図ります。