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コラム

経営「戦略発表会」

  • 2019.02.08

|組織

 

人は一人で成せる目的には限界があります。

それ故に、より大きな目的を成すために、同じ意志を持った個人が集って組織を形成します。

 

しかしながら、意志が同じであっても、それを実現させるための方法論は、個人それぞれです。

また、それぞれの能力も均一ではありませんし、それぞれに、長所もあれば、欠点もあります。

それ故に、組織の存在意義を高めるためにも、それぞれの長所を活かし、それぞれの欠点を補い合いながら取り組むことが大切となります。

 

そのためにも組織に欠かせない要素が、①目的を共有していること(組織目的)は当然ながら、その②目的達成に貢献する意欲を持っていること(貢献意欲)、そのために常に適正な③コミュニケーションが取れていること(情報共有)となります。

 

【移設】マネジメント「組織のあり方」

 

|戦略とは

 

目的ですが、理念と表現されたりするように、その組織がどの方向に、何のために向かうのか、また、社会的責任をどのように果たすのかなどを明文化されたものです。

しかし、スローガンマネジメントともいわれるように曖昧なものであるため、具体的な行動に落とし込めるものではありません。

 

そのため、組織には、目的や理念を、行動に落とし込めるような、より具体的かつ組織で共有できる目標が必要となります。

また、目的を達成させるために、更に具体的に落とし込んだものを戦略や戦術といいます。

 

目標(G:goal)は、目的を達成するための定量的なものであり、そこには期限が必要です。

その目標を指数化させたものをKGI(Key Goal Indicator)です。

そして、KGIを達成させるためのKSF(Key Success Factor)を戦略と位置付けています。

更に戦略を遂行するための行動指針であるKPI(Key Performance Indicator)が戦術といえると考えます。

 

企業において、あらゆる状況に当てはまる万能な戦略などあり得ません。

ケースバイケースで、環境を分析して、どの様な戦略を立案するのかです。

 

ただいえるのは、コア・コンピタンス、差別化、競争優位、バリュー・プロポジション、付加価値などと表現や多少の主旨は異なるものの自社のとっての強みを明確にして、それを活かすことが戦略を左右すると考えます。

 

【移設】マネジメント「戦略」

 

 

|定例戦略発表会

 

ベンカンでは、経営戦略を基軸として、そこから各部の戦略に落とし込んでいます。

つまり、それぞれの部の戦略が遂行されれば、経営戦略も達成できるロジックです。

 

しかしながら、各部が、それぞれ独自に戦略を進めれば良いものではありません。

組織である以上、部が違っても、戦略は連携部分が少なくありません。

結果、それぞれの戦略を共有できないままでは、なかなか成果を上げることはできません。

 

そこで、年度始めの1月に定例戦略発表会を開催しております。

定例戦略発表会には、全マネジメント職が出席して、経営戦略と各部、各課の戦略を発表します。

その目的は、組織の三要素に従って、組織目的の共有、貢献意欲の維持・向上、コミュニケーション向上となります。

 

2019年の1月に開催された戦略発表会では、今年度の経営戦略を共有した上で、各部にブレイクダウンされた部署戦略(営業部・製造部・品質保証部・開発部・管理部)とその配下の各課の戦略が発表されました。

 

今回、各部署・各課には、ロジカルシンキングによる戦略の立案を求めました。

組織内で戦略を共有する上で、論拠の曖昧な戦略は、その妨げになります。

 

また、発表の際も、ホールパート法による形式を求めました。

結果的に、誰もが限られた時間内に共有すべき発信情報を明確に伝えることが出来ていたと思います。

同時に情報を受信する立場としても、重要な情報がシンプルに集約されていたことから、興味深い内容となっていました。

 

【移設】マネジメント「ホールパート法」

 

 

|臨時戦略発表会

 

また、案件によっては、臨時的に戦略発表会を開催します。

 

例えば、開発技術部では、新製品開発や既存製品の改良を進める中で、各部とのタイムリーな情報の共有が重要となります。

 

そのため定例の報告会に拘ることなく、必要性があれば関係者を招集して臨時の発表会を開催しております。

 

定例戦略報告会では、全部、全課からの発表となるため、どうしても時間が制約されてしまいます。

対して、臨時戦略発表会では、十分な時間が確保できますので、個別の案件別に妥協のない協議が可能となります。

 

価値のない会議を長時間、開催することは好ましくありませんが、結論を追求するための価値のある会議であれば、長時間の開催もやむを得ないと考えております。

 

戦略技術案件プレゼンテーション会 2016年

 

 

 

  我妻 武彦(Takehiko Wagatsuma)   代表取締役社長

 

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