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コラム

給水管のしくみ

  • 2016.10.25

|SDGsと水の重要性

 

水道水

20159月、国連サミットにおいて「持続可能な開発目標(SDGsSustainable Development Goals)」が採択されました。

これは、持続可能な世界を実現するための17のゴールと169のターゲットから構成される国際的な取り組みです。

 

特に注目すべきは、目標6「水・衛生」です。この目標は、「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」ことを掲げています。

この目標が設定された背景には、水が人類の生存と発展に不可欠であるという認識があります。

 

社会貢献「SDGs:持続可能な開発目標」

 

〈水の生理学的重要性〉

人体の約60%は水で構成されています。この事実は、水が私たちの生命維持に不可欠であることを如実に物語っています。水は体温調節、栄養素の運搬、老廃物の排出など、多くの生理機能に関与しています。

したがって、すべての人々にとって、清潔で衛生的な水の持続的な供給は、生存と健康的な生活を送る上で絶対に欠かすことができません。さらに、この供給は一時的なものではなく、災害などの不測の事態も含めて、持続的に確保できる仕組みの構築が重要となります。

 

〈給水管の重要性〉

この観点から、大切な水を供給する仕組みの一つである給水管は、まさに現代社会のライフラインであると言えます。給水管は、私たちの日常生活を支える重要なインフラストラクチャーの一部であり、その設計、施工、維持管理には高度な技術と細心の注意が必要です。

 

 

|給水管のしくみ

 

給水管は、私たちの生活に不可欠な存在でありながら、その重要性が十分に認識されていない場合があります。これは主に、給水管が建物の壁や床下など、「目に見えない部分」に設置されているためです。しかし、その役割と仕組みを理解することは、安全で快適な生活環境を維持する上で非常に重要です。

 

給水システムの全体的な流れは以下の通りです。

  1. 水源:地域によって異なりますが、ダム、河川、湖沼、地下水(湧水)などが水源となります。
  2. 取水:水源から水を汲み上げます。
  3. 浄水処理:取水した水を浄水場で安全な飲料水に処理します。
  4. 配水:処理された水を本管(配水管)を通じて各地域に送ります。
  5. 給水:配水管から各建物に「給水管」を通じて水を引き込みます。

 

〈給水方式〉

一般的な戸建住宅(3階建て以下)の場合、多くは直圧直結給水方式が採用されます。これは、配水管の水圧をそのまま利用して給水する方式です

しかし、建物の用途、高さ、必要水量、維持管理の容易さなどに応じて、様々な給水方式があります。

例えば

– 高架水槽方式:屋上などに設置した水槽から重力で給水
– 圧力タンク方式:圧力タンクを使用して給水圧を調整
– 直結増圧方式:ポンプで水圧を増して直接給水

それぞれの方式には長所と短所があり、建物の特性に合わせて最適な方式を選択することが重要です。

 

〈給水管の区分〉

給水管は、一次側と二次側に分けられます。

一次側:水道局・水道事業所の管轄部分。配水管から水道メーター(量水器)までを指します。

二次側:建物所有者の責任部分。水道メーター以降の部分で、給湯管も含まれます。

 

水道管のしくみ 

 

この区分は非常に重要です。なぜなら、水道料金の算定基準点であるとともに、維持管理責任の境界線でもあるからです。

地域によって細かい規定は異なる場合がありますが、この基本的な区分は全国的に共通しています。

 

 

|給水管の種類

 

〈一次側の給水管〉

一次側の給水管は、水道局・水道事業者の管轄であるため、その地域で指定された配管材を使用する必要があります。

例えば、東京都や神奈川県では、多くの場合ステンレス配管が指定され、広く普及しています。

ステンレス配管の採用は、SDGsの目標6「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」ことに直接的に貢献します。

 

ステンレス配管は以下の特徴を持ちます。

1. 耐久性が高く、長期間使用可能

2. 内面が滑らかで、水質劣化を防ぐ
3. リサイクル性に優れ、環境負荷が低い

これらの特性は、安全で持続可能な水供給システムの構築に大きく寄与します。

 

二次側の給水管〉

水道メーター以降の二次側は、給湯管を含め、建物所有者の管轄となります。

そのため、一定基準を満たしていれば、配管材を自由に選択することが可能です。

しかし、多くの場合、建物所有者は給水管の重要性を十分に認識していないことが課題となっています。

その結果、建築業者の仕様任せになり、往々にして初期コストの安い配管材が選択されがちです。

 

一方で、地域密着型の建築業者や、健康住宅・エコロジー住宅を提唱する建築家、ビルダーの中には、二次側にもステンレス配管を推奨する事例が増えています。

これは、長期的な視点から見た場合の利点を重視した選択と言えるでしょう。

 

〈サステナブル住宅とステンレス配管〉

今後、エコロジーの概念からさらに発展したサステナブル住宅の需要が高まると予想されます。

そのような流れの中で、サステナブル配管としてのステンレス配管の採用も増加する可能性が高いと考えられます。

ステンレス配管は従来、病院、工場、官庁などの特殊施設での使用というイメージが強かったかもしれません。

しかし、私たちに最も身近な建物である住宅こそ、安全で持続可能な給水システムが求められます。

 

ステンレス配管の住宅への採用は、以下のような利点をもたらします。

1. 長寿命化によるライフサイクルコストの削減
2. 水質の長期的な維持による健康への配慮
3. 環境負荷の低減とSDGsへの貢献

 

これらの利点を考慮すると、初期コストは若干高くなるものの、長期的には非常に有益な選択となる可能性が高いと言えるでしょう。

最後に、給水管の選択は単なる建材の選定ではなく、私たちの健康と環境への投資であることを強調したいと思います。安全で持続可能な水の供給を確保するために、給水管の重要性について今一度考えを巡らせる必要があるのではないでしょうか。

 

 

後藤

 

  後藤 祐亮(Yusuke Gotou)  営業1課 課長  兼 営業1課 東京営業所 所長

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