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コラム

マネジメント「オートメーション化」

  • 2020.01.11

|マネジメント

 

企業には、特有の目的を果たすことによって、社会において存在することの意義が求められます。

そのために、ヒト、モノ、カネ、情報などの様々な経営資源を活用することとなります。

 

しかしながら、それらの資源には、多能な要素があります。

それ故に、それぞれのメリットを活かし、それぞれのリスクを補い合いながら、効率的に成果に結びつける必要があります。

そして、この企業の目的を果たすための機能のことをマネジメントと言います。

 

経営資源において筆頭がヒト、つまり人材です。

しかしながら、現代の大きな問題となっているののが、労働者不足です。

それを補うために、社員個々の発揮能力を高め生産性向上を目指しています。

 

しかし、人材の能力だけに依存するのは限界があります。

そのために、モノ、カネ、情報などの他の経営資源を如何に複合的に活かすことができるかがマネジメントの課題でもあります。

マネジメントとは、まるで、異なる形のたくさんのピースをハメ合わせて、大きなパズルを完成させるようなものです。

 

【移設】経営「経営資源」

 

 

|オートメーション化

 

ベンカンのMJ工場(群馬県太田市)は、1978年に設立されました。

当時の課題は、近代化を目指したオートメーション化率の高い工場でした。

それは現在も変わっていません。

 

しかし、現在の課題は、設立当時に導入して現状も稼働している老朽化した多関節ロボットのメンテナンスと更新となっています。

当時、導入したロボットは、水平型と呼ばれる大型の設備です。

水平型のロボットは、上下や水平のような限られた方向へ稼働します。

その特徴は、単純な稼働であるために剛性が高く高速動作にも対応可能なところです。

よって、故障も少ないために現在でも稼働させることが出来ています。

反面、稼働方向が限定されているために、人間の様な器用な動きはできません。

現在は、オーバーホールや部品交換などのメンテナンスを先行させつつ、場合によっては、後継設備への切り替えを進めています。

 

また、当然の如く、ロボット工学技術も進んでいます。

例えば、最近導入しているのは、同じ多関節ロボットではありますが、垂直型と呼ばれるものです。

この特徴は、アーム型とも呼ばれる通り、人間の腕に近い構造で稼働するところです。
結果、柔軟に姿勢を変えられることと、加えてデジタル技術によって動きを記憶させることで、人間の作業を、そのまま模倣することも可能です。
反面、繊細なため剛性が低く高速動作は苦手です。

 

その他、部品を振動させる事により、一定方向に揃えて次工程に供給するパーツフィーダーと呼ばれるロボットなども積極的に導入を進めています。

これらは、設備メーカーに導入および設置を委託するのではなく、可能な限り社内の製造技術課が行っています。

単純に経費節減もありますが、社内で設置することによって、何らかのトラブルが発生した際に、迅速に対応が可能となると考えてのことです。

これは、技術者としての拘りでもあります。

 

技術者に求められるもの

 

 

|労働問題

 

従来は、工場のオートメーション化といえば、生産性向上が主な目的でした。

しかし、昨今は、様相も変わり、それだけではなくなってきました。

 

それが労働問題です。

まず、深刻化する労働者不足です。

労働者の地元離れや少子高齢化などによって、求人してもなかなか人が集まらない状態が続いています。

また、政府が進める働き方改革もあって、労働環境の悪化(残業時間の増加、休暇取得数の減少)、社員の働きがいや意欲の低下、能力開発機会の減少など職場環境の改善も行って行かねばなりません。

対応策として、人事制度の見直し、スキルや能力の勉強会実施、業務の抜本的見直しやアウトソーシングなど多岐に渡って手を打っています。

 

その中の一つが、前出で紹介した垂直型のロボットの導入です。

説明した通り、その特徴は、人間の作業を、そのまま模倣することも可能です。

その意味でも、正に人間が行っていた作業を代行するために導入を進めています。

 

また、単純なルーチン業務をロボットに代行させることで、社員は、クリエイティブな業務に集中することも可能になります。

製造技術課としては、生産性の向上だけではなく、様々な職場の問題を受け入れて、技術の立場での解決策を検討、企画、導入まで社内で行うことで、個々の能力と意欲が高めっていることを実感しております。

 

この他、MJ工場だけではなく、社内では、自動倉庫の導入、マーケティングオートメーションの導入など様々なカタチで、オートメーション化を進めています。

しかしながら、オートメーション化が目的ではなく、何らかの目的を果たすためにオートメーション化があるという根本部分を見直すことなく、今後も携わって行きたいと思います。

 

HRM「ワーク・ライフ・バランス」

 

 

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  蒋池 政弥(Masaya Komoike) 製造部(MJ工場) 製造技術課 課長 

 

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